共有トラブル事例 共有不動産なのに長男家族が住んでいる

お父さんが亡くなり、兄弟の共有名義になった

お父さんと長男家族が、お父さん所有の家で同居をして暮らしていました。次男は別の場所で暮らしています。その後、お父さんは亡くなり、相続により長男と次男の共有名義となりました。

不公平だと感じる弟

この場合、そのまま長男が住み続けることが多いです。でも、次男からしたら不公平だと感じますよね。仮に2000万円と評価される不動産だった場合、本来は長男1000万円、次男1000万円と分配するものですが、不動産では簡単に分けることができないのです。

そして、長男はローンがない家に住み、よく外食したり旅行したりとゆとりある暮らし。一方、次男は住宅ローンを月々10万円支払っており、25年もローンの期間が残っている。もし、「住宅ローンがなければ、家族旅行に行ったりもっといい暮らしができるのに・・・」なんて思うことも不思議ではありません。

解決方法

この場合の解決方法は2つだと思います。

  • 長男が次男に持分に対する家賃を支払う(共有状態のまま賃貸借契約を締結)
  • 長男が次男の持分を買い取る(共有関係の解消)

になるかと思います。明渡請求を次男がしたとしても、実際に住んでいる長男の権利が強いので原則的に認められません。

しかし、そう簡単に物事は進まないのが現実です。なぜなら、長男は安く借りたいまたは安く持分を買い取りたいと思い、次男はなるべく高く貸したい、または高く買い取ってもらいたいと思うからです。
兄弟が良好な関係なら大丈夫かもしれませんが、仲が良くない状態だったら、お互いの主張が対立し合意に達しないことが多いでしょう。また、このことがキッカケで仲が悪くなることも十分考えられます。

このようなケースのとき、当社へご相談いただければ解決方法が見つかるかもしれません。

当社に相談した場合の解決方法

当社が兄弟間を仲介する

基本的に相談されるのは、不公平だと感じている次男の方だと思いますが、1つの解決方法は、当社が兄弟の間に入り、適正価格を提示する形です。共有不動産を専門に扱うプロの査定であれば、長男も理解してくれるかもしれません。ここでまとまれば一番いいですよね。

しかし、長男も次男が選んだ不動産会社ということだと公平な金額にならないのではと思うこともあるかもしれません。こうなるとまとまらなくなる可能性が高くなってきます。

当社へ売却するという方法

次の方法は、共有持分を当社へ売却するという方法です。

共有持分を売却することは可能なのです。当社は共有不動産を専門として営業している不動産会社ですので、間に入り仲介することも可能ですが当然買い取ることも可能です。ただし、共有不動産は利用できない不動産ですので、需要が少なくかなり安くなります。先程例にだした2000万円の不動産の場合、次男分の買取価格は、100万円~500万円になるかと思います。住む権利がないのですから、しょうがない部分もあるかと思います。

しかしメリットもあるかと思います。金額的には価値は減ってしまいますが、面倒な交渉がなく現金化することが可能です。もともと利用できない土地だったので、そのままの状態では価値がゼロと同じことです。その状態から煩わしさがなくなり、数百万円の現金が受け取れるのは、「時間的価値」を考えると状況によってはいい選択になると思います。

当社は法的なルールに則り、共有状態を解消する方向で動きます。根気のいる作業ですが、話し合いの機会を作り、誠意をもって交渉していきます。状況によっては弁護士に相談するかもしれません。また共有解消まで1年以上かかることもあるかと思います。そのような時間と労力を使いますので、一般の不動産価格の50%以下になってしまいます。

どちらにしても、当社は共有でトラブルになっている不動産を解決に導くことを仕事にしています。もし共有状態を解消したいときは、まずは、どんな状況なのかお気軽にご連絡いただければと嬉しく思います。

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